2007年07月15日

シーサー 9

たしかに、シーサーと水(雨)のイメージは懸け離れている。

しかし、同じくエジプト・オリエントを出発して東に向かった獅子の中には、

魚と合体し、水を吐いて暮らすシンガポールのマーライオンの例もある。

もっとも、マーライオンの出現は、ずいぶん遅く、20世紀後半のことらしいけれども。


ともあれ、今回の台風のような激しい風雨の中、

シーサーは、強風や大雨に向かって家を守る形で立つことになる。

その意味で、もう少し「雨」や「雷」とのかかわりも考えられてよいのかもしれない。



さて、八幡神徳寺から安里八幡宮にまわったところで、

8時半が近づいてきた。レンタカー会社の人がホテルに来る時刻だ。

坂道を下りながら、こう考えた・・・ではなく(それだと漱石の「草枕」みたいだ)

急いで坂道を下って、安里の交差点に向かった。


その途中に何組・何体もいたシーサーのひとつ。

シーサー 9

かなり年季が入っている。

思わず、近づいてパチリ。


おそらく、もう何十年も、この家、この屋根を台風から守ってきたのだろう。

シーサー 9

そして、ふと思う。

頭が右(胴体が左)にある屋根獅子は、めずらしい。

ひょっとして、左利きの職人さんが作ったのではあるまいか?

右利きの人間は、つい頭を左に作りたくなるものだから。

これは、立体芸術だけではなく、平面芸術でも同じ。

右利きの人間が描く動物は、たいてい左に頭がある。


そんなことを考えながら、ホテルに向かったのだ。



注目度 : ★★☆

シーサーらしさ : ★★☆
               
斬新さ : ★☆☆


総評 : 二世代前の屋根獅子ではあるが、じつに、いい味を出している。家紋を入れた鬼瓦と重なると(下の写真)背中に羽が生えたように見える。ほんとうに羽が生えていたら、もっと素敵なのに!



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この記事へのコメント
メタボな南中で~す(笑)

左利き…確かにそうかもしんない。
ワタシ、左利きなんですけど、脳内シュミレーションしてみたら
確かにおっしゃるとおり胴体が左に来る方が作りやすいような
気がします。

とはいっても、シーサーの作り方わかんない(笑)
まったく根拠のない憶測ですまんこってす。
Posted by 南島中毒南島中毒 at 2007年07月15日 22:41
おひさでしたぁ~w

シーサーって両向きあるんじゃないんですか??(狛犬みたいに・・・)

でも、昔のシーサーは、貫禄ありますなぁぁww
Posted by チャチャ at 2007年07月16日 00:14
>メタボな南中さん

ぼくは、左利き修正後の中途半端な右利き。
それで時々、頭がこんぐらかります。
・・・と、とりあえず利き腕のせいにして(汗)

シーサーの作り方は、琉球村か玉泉洞で。
と、こちらもよそ様に押し付けて、と(笑)


>チャチャさん

お元気でしたか?

そうそう、そのツッコミ、自分でもあとから思いました。

で、追記書こうと思ったのですが、忘れてました(汗)
Posted by び んび ん at 2007年07月16日 01:31
ありありあり、ワタシもそうですよ。
左利き修正後一部右利き。

先天的なものは左、躾られるものは右。
ボール投げやはさみは左、鉛筆やお箸は右。
Posted by 南島中毒南島中毒 at 2007年07月16日 23:58
ありありガールズの南中さん。
最近は、あまり修正しないから、我々って絶滅種ですかね?^^

ハンドボールは左のほうが右より飛び、
野球のボールは右のほうが飛ぶって、自分でもよくわかりません(汗)
Posted by び ん at 2007年07月17日 00:31
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