2016年05月30日

あのいたましい事件があった4月28日から64年前の同じ日、日本政府は沖縄を切り捨て、米軍による沖縄支配を容認した。

そのような知識は、沖縄の人は皆、共有していることだと思う。

しかし、日本本土の人たちが、どれだけ知っているだろうか。

その4月28日(2016年)から、はやくも1か月が過ぎた。

シンザト容疑者が逮捕された19日からは10日以上だ。


それにしても、19日には自供を進めていた容疑者は、

20日から黙秘を続けているという報道があったきりで、

現在どうなっているのか、全く情報が伝わってこない。

おそらく、黙秘を続けたままなのだろう。


米国大統領が捜査への全面協力を確約しても、

米軍関係者たちが哀悼の意を表したとしても、

意味がないとは言わないが、あまりにも遠い。

たとえば今後、米軍基地内であれば供述をすると

容疑者が言いだしたら、県警はどうするつもりだろうか。


一部報道によれば、容疑者が黙秘をはじめたのは

弁護士との接見以後であるという。そうでなくとも、

黙秘を示唆したのが弁護士だと類推できる以上、

シンザト容疑者が自供を再開する可能性は低い。


遺留品の発見はあったが、捜査は難航している。

今後、法廷に持ち込まれるであろう「事件」は、

長引けば長引くほど遺族の方々を疲弊させ、

心身にはかり知れない傷と打撃を与え続ける・・・


在沖米軍は、まずこの弁護士を通じて、

容疑者が起こした犯罪の「意味」を理解させる、

そこから始めなければ「全面協力」は空手形である。

もちろん、米国の人権意識と司法の独立に照らせば、

米軍にそんな口出しができるはずがなく、するわけがない。

(まだるっこしいとは思うが、この点はどこかの国のような、

ご都合主義優先国家ではなく筋金入りの人権国家だと思う。

人権の墨守のために、あまりにも人命を軽んじてはいるけれど。)


たしかに黙秘は被疑者・被拘束者の権利かもしれない。

しかしそれは、自らの犯した罪から目を背けることであり、

現実(被害者はもうそこにすらいない)からの明白な逃避。

そして、被害者への攻撃をなお積み重ね続けることである。

容疑者が事件捜査への協力的姿勢をtあらためて取り戻し、

一日も早い真相解明と、有効な再発防止が進むことを願っている。


【追記】

関西地域の夕方のニュース(民放・地方局)は、

今日も100人態勢で遺留品の捜索が行なわれたことを伝えた。



あのいたましい事件があった4月28日から64年前の同じ日、日本政府は沖縄を切り捨て、米軍による沖縄支配を容認した。



思い返せば今から3年前、2013年のことであった。

第2次安倍内閣が「主権回復の日」を決めたのは。

閣議決定であったから議論も何もなく、

「いきなり」という感じを忘れていない。


64年前の4月28日、沖縄は日本政府に切り捨てられた。

米軍による占領を、ほかならぬ日本が法律で擁護した。

当時の日本には、それ以外の選択肢はなかったと、

容認する声も聞かれるが、問題は、その後である。

「日本」は、その姿勢を撤回しようとしただろうか?

そうではない。その姿勢を繰り返し繰り返し更新した。

つまり、そのたびに沖縄は切り捨てられ続けた。

(そして、その結果のひとつとして今回の事件が起きた。)

政府のそのような姿勢を、国民は容認し続けた。

余儀ない容認であろうと、積極的な加担であろうと、

結果的に、沖縄が切り捨てられ続けたことは事実だ。

(そして、その結果として現在の「基地の島」が存在する。)


沖縄の人たち(すべてではないとはいうものの)は、

この日を「屈辱の日」として胸に刻みつけている。

安倍首相とは、「この日」を「主権回復の日」として、

「お祝い」の日に定めた、そんな人なのである。

沖縄を法的に切り捨てるというだけではなく、

その「心」をあえて踏みにじってみせた。


安倍政権の沖縄に対する非情なふるまいの数々、

(翁長県政にと言いかえてもよいが、それを超えて)

それを「した側」は、すっかり忘れているだろうが、

「された側」は忘れてはいない。


だから辺野古の「凍結」も、「事件」への遺憾の表明も、

単なるその場しのぎのパフォーマンスに過ぎないことを、

沖縄の大半の人たちは完全に冷静に見抜いているし、

その真意がどこにあり次に何をするだろうかと凝視している。

そして、次に自分たちがしなければならないことを熟慮している。

きっと、そうだと思う。



じつは今朝から大熱で、かなりやばい状態なのである。

2時間で起きて仕事をするところ、7時間寝てしまった。

朝起きてみると、厚いふとんをかぶって寝たはずなのに、

寒気がすごいのでマフラーを巻き、冬用の靴下をはいた。

まだ寒気が収まらないので、保温シャツと上着を重ね着した。

幸いだったのは、午前中は家で仕事ができる日程だったこと、

この季節、さすがにマフラーをまいたまま出勤はできない。

(いや、必要とあればしますけど、しますけどもねぇ・・・)

寝ていられてればいいのだが、夕方までに送る校正がひとつ、

それから、今日中に届けなければいけない校正がもうひとつ。

(これは明日の朝に延ばしてもらってひとつに集中する皮算用。)

いよいよ使い捨てカイロ(貼る用)を探し出して背中に貼り付けた。

校正(後世)おそるべし、などとつぶやいても何の役にも立たない。


少しでも頭をクリアにしないといけないので記事を書こうと思い立った。

書いたところが、最後は変なことを書いてしまった。

書いたおかげで頭はいくぶん整理されたが、

たぶんそのうち、削除するかもしれない。

とりあえず、「追記」に入れておこう・・・。


おかげで寒気はだいぶ収まった。

というか、外に出たら今度は汗だくである。


ただ、消費増税見送りへの各種アンケートに、

賛成が3分の2を超えた結果もさることながら、

内閣の支持率が軒並み50%を超えたことは、

頭痛の新たな原因になりそうである・・・。




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