沖縄・八重山探偵団

名護市長選挙、いよいよ本日（２００６年１月２２日）午前７時から投票がはじまった。

さまざまなニュースが速報で報じられる中で、有権者数４万３６００人余りのうち、事前投票者数が９３８８人に達したというニュースに目がとまった。

これは、有権者数の２割を超える（２２．２％）数字である。今まで目にしたこともない数だ。

期日前投票の多さで話題となった２００２年の前回市長選を、さらに２２００人以上上回る数字である。


Ｙahoo！ニュース（毎日新聞）は、「不在者投票制度下を含めて過去最高で、市民の関心の高さを示している」と報じている。

たしかにそれはそうだろうが、なぜ多くの名護市の人たちが選挙当日に投票所へ足を運ばず、事前投票をおこなうかといえば、投票所で心ならずも対立候補同士を応援する近所の人と、できれば顔を合わせたくないからだと聞いた。

１９９６年末以来の米軍ヘリポート問題は、血のつながった縁者同士、古くからの友人同士、仲のよかったご近所同士を、せつなく分断してきたのだ。

そのことひとつ、内地のメディアは報道しない。

ただ、「関心の高さ」という一言で収めている。

平成の大合併で約３２００から約１８００へと減った市の中のひとつ、つまり１８００分の１という報道姿勢では決してないけれど、しかし、内地にいて目にすることのできる報道は、投票日当日となっても、きわめてわずかだ。

かろうじて、沖縄発の報道で垣間見ることができる程度なのだ。

そのような無関心こそが、ここまで「辺野古」を、「名護」を、そして「沖縄」を追い詰めてきた要因となっているのに。

（もちろん、沖縄の人たちの中にも、「なにも追い詰められてなんかいないよ」と言う人は多いわけだし、「名護市長選挙、なにそれ？」と思っている人も多いのであろうけれど）





投票は午後８時で締め切られ、大勢が決するのは１１時頃だという。