2022年06月29日

例年の2倍以上の雨降らせ梅雨前線北へと去りぬ

今年の沖縄の長梅雨(強梅雨)もやっと去り、

20日に梅雨明け宣言が出されたわけですが、

本州へと向かって北上したはずの梅雨前線は、

九州や関東で雨を降らせ、近畿にはやって来ず、

大阪では、梅雨入り宣言以後少雨のままでした。


そして、おそろしく雨の降らないままの状態で、

まさかの「梅雨明け宣言」が発表されました。

観測史上最も早い梅雨明けであり、

統計値の残る限り、最も短い梅雨。


那覇では例年の2.5倍近い降雨量があったと知り、

あらためて、自然の無作為の怖さを思っています。


たしかに、スコールのようなすさまじい雨が、

一晩降り続くということは2度あったのですが、

それは、もうまったく「梅雨」とは別のもので、

このような状態のまま梅雨明けと言われても、

田んぼのイネと同じで、どうすればよいのか・・・。


まあ、暑いのは保冷剤をタオルに入れて首に巻き、

サンダルで通勤してから、職場でくつに履き替えれば、

仕事的にはなんとかやっていける感じもするのですが、

この少雨の影響が、いったいどこまで続くのだろうか。


一方、沖縄の土壌は、もう安定しているのか。

例年の2倍以上の梅雨の雨の影響は、

今後、どこかで出てこないだろうか。


そういえば、5月の中旬の那覇の雨も、

ホテルのベランダを埋め尽くしていました。

その頃には、沖縄の雨がこれだけ降り続き、

内地の梅雨が、こんなぐあいに明けてしまうなんて、

ツユほどにも、思わなかったのですが(当然ですね)。


そんなことを、写真を見ながら思い出しています。



例年の2倍以上の雨降らせ梅雨前線北へと去りぬ
(2022年5月16日 那覇)



とはいえ「例年」というのは過去50年の平均で、

これが、過去10年や、20年の平均であれば、

あるいは結果は変わって来るかもしれません。


たとえば沖縄の今年の梅雨明けは、

昨年とくらべてわずか1日遅れただけで、

平年に比べれば13日も遅かったというので、

この点では、過去50年の統計値に近いわけで。


まあ、統計や平均というのは、思わぬ結果を、

しばしば生み出して見せるものなわけなので。


ですから、統計値に過度に反応するのも、

よしあしということなのだと思いますけれど、

それでも多くの人が「おかしいぞ」と思う、

その思いは、形にしていくべきでしょう。


化石燃料が地球環境を痛めつけていて、

日本全国各地で水不足が懸念されている。

そんなことは、ずっと前からわかっていたことで、

では、どうしてエネルギー革新を推し進めなかったのか。

いまさら、「やっぱり原発は要りますよね」と言われても、

そう言うために自然エネルギーにまともに取り組んでこなかった、

じっさい、そうだとしか思えないわけですよ。

原発再稼働を容認するくらいなら、

扇風機で我慢すると言えば今度は、

「熱中症になりますよ」と脅される。


こまめな水分補給を継続し、

塩分の消失に注意を払う。

睡眠不足にならないようにし、

できるだけゆるい服装でいる。

屋外では特に水分を補給して、

帽子は、絶対にかぶっておく。

調子が悪いなと思ったら休む。


これだけやってもかかることはあるけれど、

熱中症の対策は、それほどむずかしくない。

原発の対策にくらべれば、ずっとやさしい。


もちろん、気候をあなどるつもりはありません。

ここで羽ばたいた蝶が、遠くで竜巻を起こす、

より正確には「ブラジルの 一羽の蝶の羽ばたきが、

テキサスで竜巻を引き起こすか?」という気象学者・

エドワード・ローレンツの問いに発するバタフライ効果、

日本語的には「風が吹けば桶屋がもうかる」効果は、

地球上では、あり得ることと考えられていますから。

ほんのちょっとした油断が重大な結果につながることもある。


でも、「コロナで脅される」というのとは、

「水」や「熱」で脅すのは違うと思っています。


なんだかまとまらない記事になりました(いつも?)

思わず天気の話を書き始めてしまったのですけれど、

琉球大学の元先生の話をさっきまで聞いていて、

むしろ、そっちに脳が傾いている気もします。

いまさら言うのも気が引けることですが、

沖縄ではわたしたちが思うより何倍も強く、

平和のことを意識しないではいられない。

そのような環境が当たり前にあって、

では、「ここ」はいったいどうなのだ?

超簡単にまとめると、そんな話でした。


自然も、これだけ暴力的になってくると、

やはり、「平和」の問題と切り離せない。

とりわけ2011年以来、毎年のように、

誰が、どんなふうに守ってくれるのか、

自分は、誰をどうやって守れるのか、

考えざるを得ないことになっています。


そして、いま、2022年の前半が終わるころに、

今年も自然のことを考えないわけにはいかない。

自然のことを考えるということは、つまり、

人間のことを考えるということですし。


例年の2倍以上の雨降らせ梅雨前線北へと去りぬ
(2022年5月14日 首里より末吉宮を望む)


これ以上、「異常」にはならないように、

もちろんそう思って暮らしているのですが、

このような年に、雨ばかりの5月の沖縄で、

過ごすことができてよかったです。忘れないので。





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