さてさて、いよいよ「鎮めの儀式」・・・
神無月(10月)の話なのに、1月から3月という、いわゆる「1月期」の放送が、
「鹿男あをによし」の視聴率が伸びない理由のひとつに上げられていました。
たしかに。
2007年10月31日に向けて、リアルタイムにドラマが進んで行ったならば、
もう少し多くの人たちを、「鹿男」につなぎとめておくことができたかもしれません。
2007年の10月31日は、水曜日でしたけれど。
(視聴率については、最終平均視聴率が定まってから、最後にもう一度考えます)
さて、神無月最後の日、物語は、ここで終結を迎えます。
そして、この日「鎮めの儀式」によって、大ナマズが鎮められる、はず。
(じゃないと、2008年3月20日に、日本はもう「ない」ですからね・苦笑)
その儀式に、誰が参加するのか。
その儀式は、いったいどのようなものなのか。
それは・・・原作を読めば、もちろん出てくるのでしょう^^
ぼくも、これだけたくさんの記事を書いておいて、
とりわけ予想を立てる記事では、誰かに「原作読めば?」と言われたら、
「それはそうだよなぁ・・・」と、半分は思いつつ書き進めてきました^^;
ですけど、ドラマの世界の中だけで謎解きを楽しむ、そういう行きかただってアリですよね。
そして、そういう人も、たくさんいる。
たとえば、このブログの検索ワード、「鹿男あをによし ネタバレ」の数、すごいです^^
あるいは「鹿男 最終回」も、謎解きの結果を知りたい人が検索しているのでは?
また、「
堀田イトは、なぜ「堀田」なのか?」の記事アクセス数、
ついに1300を越えてしまいました。このブログの新記録。すごいですね^^
ただ、やはり、どこまで書いていいのかということも、気になりました。
じぶんでは「ネタバレ」をするつもりはなくても、「それ、自分で考えたかった」と思う、
そういう人がいたら、あまりよくないんだろうな、と。・・・
・・・これを書いている時点で、すでに最終話まで時間もないので、
ちょっとセンチメンタルかもしれませんね。いいトシの中年なんですが(苦笑)
さて!「
鎮めの儀式」。
それは、つまり最終話見ればいいんですよね。
いいんですけど、ここまで来たからには^^
それをある程度予想しておこう、と。
(飛火野 撮影:chief )
(以下、あるいはネタバレが含まれているかもしれません。
ぼくも、どれがネタバレで、どれがそうでないのか、わからないので。
最終話終了の時点で、「本文」に戻そうと思います。ご承知おきください。)
【追記 : では、終わりましたので、こちらに出します。
「謎」、残りましたよね^^ けど、まだあきらめてないんだぞ、と(笑)】
では、時間もありませんので簡単に。
とりあえず、基本として参照すべきは、
「鹿男」のすべての始まりであった第1回の冒頭、
つまり、大塚寧々演じる卑弥呼の嘆きの場面ですよねね^^
そして、彼女が探しているのは、大ナマズを鎮めるための後継者。
「
堀田イトは、なぜ「イト」なのか?」では簡単にしか書かなかったのですが、
「イト」というのは、卑弥呼を継いだ男王の時代に騒乱が頻発して、
再び女王として王位についた
女性の名を、それこそ意図(イト)しているはずです。
つまり、
イヨもしくは
トヨですね。
これらの頭文字を足して
イト。
祭祀を主体としてクニを治める、女王としての後継者、それが
イトという名の背景なのです。
もうひとつ、卑弥呼に関係のあるい「イト」としては、「
イト倭国」があります。
それは邪馬台国以前のクニのひとつであり、この物語が卑弥呼以前までさかのぼるサインかと思いましたが、
どうも、そうではないようです。ダミーとは言いませんが、それよりむしろ「イト」は「イヨ(トヨ)」とかかわる。
さて、もうひとつ残った謎である「
重さん」。
彼が、第9話で長岡先生に渡した壺(花瓶)、覚えていますか?
この壺、じつは第1話の卑弥呼の背景に出てくるのです。
もちろん同じものではなく、重さんが作ったほうが小さいのですが、
それでも、その形は、卑弥呼が持っていたものとまったく同じ。
そして、「
タヌキ?それともキツネ?重さんの正体」で示唆したのですが、
関西では、「うどん」に関して、「たぬき」は「きつね」なのです・・・。
もちろん、だからといって重さんが狐の運び番であると100%言えるわけではないのですが、
しかし、やはり・・・!
そして
勾玉(まがたま)。
これもまた、「卑弥呼の後継者」というだけで重要なアイテムになりえますが、
もうひとつだけ、補強しておきたい。
リチャードが、小川先生のもつ勾玉に関心を示す場面、覚えていますか?
わずか赴任1週間という新記録で、リチャードが小川をゴルフの打ちっぱなしに誘う。
ゴルフなどやったこともない小川先生は、クラブの空振りをくり返す。
1回、2回、・・・
3回。
3回のくり返しが、万国共通の説話の構成要素という話は、ここではいいでしょう。
3匹の子豚から、三枚のお札まで。これは、きわめて興味深い「万国共通」なのですが・・・
さて、その3回目にリチャードは、何と言ったか。
「神業(かみわざ)です!」
この唐突な言葉が終わるか終わらないかといううちに、
場面は更衣室へ。その最初に、勾玉が大写しにされます。
つまり、「神業」が「勾玉」へとつながる、
むしろ、「勾玉」が「神業」を導くという暗示ですね。ぼくはそう「読み」ました。
「神のわざ」というのは、「鹿男」を通じて、「鎮めの儀式」しかありえない。
つまり、「儀式」には、何らかの形で勾玉が関わる。そう思ってよいのではないでしょうか。
堀田イトが、儀式でどのような役割を求められているのか?
また、勾玉は、そこで用いられるのか?
そして、重さんは、そこにかかわってくるのか?
ぼくも、心から楽しみに見せてもらおうと思っています。
これで、「鹿男あをによし」の事前推理を終わります。
あとは、こころゆくまで楽しみましょう。
では!