今でも写ルンですか?(2016年からの贈り物Ⅱ)

び ん

2021年02月05日 00:07

いきなり5年前からよみがえった沖縄の写真。

興奮して、思わず記事を書いてしまったのだが、

もうひとつ、袋の中に入っていたものがあった。


簡易式のフィルムカメラ、といえばいいのか、

(「使い捨て」というのは最近使わないので。

で、正式名称は「レンズ付きフィルム」だった。)

見ると、「写ルンです」と呼び名が書いてある。

ああ、そうか。そういえばそんなふうに呼んでいた。

1986年に商品化されて、もう35年がたつらしい。

そして、別名(本名?)が、「SIMPLE ACE」。

今もなお販売されている唯一の機種なのだそうだ。

フィルムカメラを持たない今頃になって初めて知った。


で、「使い捨て」を本当に言わなくなったのか、

ちょいと調べて見たら、まだまだ言っていた。

ひとつは「使い捨てカイロ」。たしか数年前、

「使い捨て」というのはイメージが悪いので、

べつの呼び方にするという話を読んだのだが。


昨年から、誰にとっても身近になった、

「使い捨てマスク」という呼び方とともに、

この言葉(呼称)も復活してきた印象がある。

「不織布マスク」というのは、やはり言いにくい。


使い捨てスリッパ、使い捨て手袋、

使い捨てタオル、使い捨てエプロン。

需要が高まれば、販路も拡大する。

大量に普及すれば、言葉も流通する。


使い捨てライター、使い捨て歯ブラシ、

使い捨てシャワーキャップ、使い捨て容器。

他に言い換えのきかないモノであれば、

一番わかりやすい呼称を選ぶだろう。


調べてみて、おもしろかったのは、

逆に「使い捨てない」とついている品々。

使い捨てないカイロとか、使い捨てない手袋とか。

それほど、現在のぼくらのこの社会には、逆に、

「使い捨て」の需要が高まっている証拠だろう。


出てきたカメラはチャック付きのナイロン袋に、

かなり厳密に密封して保存してある。

27枚撮りで3枚残っているので、

24枚くらいは、撮れていることになる。


書いているうちに、思い出してきた。

当時(今も機種によっては)航空機の中では、

離陸と着陸の何分間かはデジカメが使えないので、

使い捨てカメラを買って、持ち込んでいたのだった。


すでに5年前には、「あまり売っていない」状態だった。

(ただし、これもちょっと調べてみた範囲では、

今もヤフオクなどで、わずかに出品されている。

現像代を考えると、さすがに買おうとは思わない。)


そう。問題は現像代と焼付(プリント)代である。

カメラのキタムラで、合計3000円近くかかる。

たぶんフィルムはまだ死んでいないだろうけれど、

撮ったのは、飛行機からの景色が多いはず。

おまけに望遠レンズがついていないので、

同じような写真ばかりなのではないか?

そんなわけで、少し躊躇していた。


一緒に出てきたSDカードの中には、

機上からの写真(大阪⇒那覇)が、

かぞえてみたら250枚近くあった。

天気も良く、高度もいつもより低く、

(小さめの機体だったのが良かったのだろう)

沖縄が近づくに連れ、撮りっぱなし状態になった。



(2016.6.22 鹿児島県奄美諸島付近)



(同 奄美の「伝説の島」宇検島)



(同 ブラタモリで一躍有名になった加計呂麻島のリアス海岸)



(同 須子茂離と夕離。「離」はつまり「パナリ」ですな。)



(同 テングハギの幼魚のような夕離)



(同 優雅な尾をもつ観賞魚みたいな与路島)



(同 島から雲が生まれるのがよくわかる徳之島)



(同 地理の教科書の写真のような徳之島鹿浦港)



(同 短かいリュウグウノツカイみたいな沖永良部島)


いよいよ沖縄だ、というあたりで雲が出だした。

南からの風で生成された、本島由来の雲だ。



(同 与論島付近)


と思ったら、本島近くで、雲が切れてくれた。



(同 手前から伊平屋島・野甫島・具志川島・伊是名島・屋那覇島。
 そして、遠くに本部半島の備瀬崎)


(同 伊江島。タッチューが、ぽつりと見えます)


(同 どこから見てもよくわかるクロワッサンアイランド水納島)


そして、あとは、雲、雲、雲。






まあ、機上からの写真はたっぷりあるし、

現像はどうしようかな、とは思ったが、

ただ、離陸からしばらくは写真がなく、

現像するならば、当然早い方がいい。


ということで、現像に出すことにしよう。

ところが、カメラのキタムラが入っていた、

総合スーパーは、最近閉店してしまい、

(個人店は、ちょっと思いつかない)

店舗検索してみたところ、市内に3つ。


近くまで行った時に出そうと思って、

カバンの中にしのばせてある。

フィルムカメラの時代には、

どんな写真が返ってくるのか、

ちょっとしたわくわく感があった。

2021年になって、それを味わえている。




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