2019年11月07日

首里城火災から1週間・・・

昨日(11月6日)、安倍首相が首里城について述べた。

首里城復元関係閣僚会議の初会合においてである。

火災発生の10月31日から、6日後のことであった。


「一日も早く復元できるよう、

沖縄県や地元の意見も聞きながら必要な財源を含め、

政府として責任をもって全力で取り組んでいく」

(参照:時事ドットコムニュース2019年11月06日11時58分)

そして、関係閣僚に対して指示を出したという。

「政府一丸となって復元に取り組むとともに、

観光振興など地元のニーズに対応した施策を推進してほしい」


全体として、歓迎すべき談話であり指示であろう。

いくつか指摘したい点はあるが、それは改めて。


しかし、報道直後からネットニュースにはコメントの嵐。

多くの「いいね」を得るコメントには、一定の規則性が。

一言でいえば、政府の財政出動は被災者を優先せよと。


こう書けば、当然の意見だと思えるかもしれないが、

その根底にあるのは、あいかわらずの「沖縄叩き」。


あえて、また「レプリカ」という言葉を持ち出して、

レプリカの復元には意味がないと言うもの。


首里城の火災はこれで5度目であるから、

(その情報はwikiからの受け売りである)

何度復元しようと、また焼けるという暴言。


今年の2月まで管理者は国であったのに、

沖縄県に移管したとたんに焼けたという、

それまでの国の責任には目をつぶり、

沖縄県を叩きたいだけの極端な意見。

(ましてやさらに県知事へのフェイク攻撃。)


難渋しながらも、できるだけ読んでみたが、

首里城復元関係閣僚会議への意見は、

およそ、以上の3点に集約されるようだ。

そのような意見に、おびただしい「いいね」。


そもそも、災害復興と文化財保護では、

財政支出の費目・項目が異なっている。

むろん担当すべき関係省庁も違っている。

(縦割り行政に問題が大きいことはもちろんだが、

だから、7名の関係相による閣僚会議が編まれた。)


ぼくもまた、今次の火災で人的被害のなかったことは、

(消防署員が一人救急搬送されたが無事だった。)

言うまでもなく、ほんとうによかったと思っている。


また、台風等の災害に遭われた方々に対して、

手厚い保護を望む気持ちには変わりはない。

しかし、そのことと首里城復興とは話が別だ。


そして、火災の調査があくまでも厳密になされ、

その反省にもとづいて再復元の青写真を描く、

そのような順序は、厳に守られるべきだと思う。


そこにごまかしや隠蔽・偽造があってはならない。

(それでは、安倍政権と同じレベルに堕してしまう

と書けば、また問題は別の方向に拡散するのだが。)


首里城火災から1週間・・・
(首里森御嶽 2016.3.14)


では、上記のように沖縄を叩いている人たちは、

沖縄戦で焼失した前次の首里城火災の根源に、

戦争というまがまがしい事象が関わっているゆえ、

より戦争勃発の可能性を高めている(明らかに)

米国追随の防衛体制を改めよと意見するのか?


そうではあるまい。おそらく、そうではあるまい。

しかし、上記の論調は、それほどに的を外している。

そのことは百歩譲るとしても、譲れない部分がある。


それは、「首里城」がレプリカでもなければ、

27年しかたっていない新興の観光地でもなく、

琉球・沖縄を通じて、いわば聖地であったこと。

(もちろん、年間280万人という見学者数は、

経済的にも、非常に重要な要素ではあるのだが。)


首里城の火災に際して、多くの人が涙を流した、

何よりも、そのことを忘れてはならないだろう。


コメンターたちは、自分が気に入らない人の墓は、

土足で踏みつけて、平気なのであろうか・・・。

いや、それどころか快感を得るのであろうか?

それらの意見は、極言すれば、そのことと同じ。

実に恥ずかしく、非人間的なふるまいである。

人命尊重の皮をかぶった、権利阻害である。


そこまでの極言は、いったん留保するとしても、

もし、火災が昼間にあり、多くの見学者がいて、

仮に、多数の犠牲者が出ていたのだとしたら、

その人たちは、財政支出に賛成しただろうか?


「叩きたいもの」が存在していて、

「叩きやすい姿勢」に陥った時、

ここぞとばかりに叩き始める。

そのことへの自戒を込めつつ、

首里城のゆくえを見守りたい。


火災から1週間。一喜一憂の連続だった。

(むしろ、「一憂一喜」が正解だろうか。)

あいかわらず、胃薬の大量消費が続く。

ドラッグストアの警報を鳴らさないように気をつけなければ。




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