昨日(16日)、長雨による土砂災害を受けて、
沖縄県で第1回の対策会議が開かれたそうだ。
「共同通信」(Yahoo!ニュース)の記事より。
同県は16日、災害対策本部の第1回会議を開き対応を協議したが、県幹部は「行政としては土のうを積んで二次被害を防ぐなどの応急処置しか取れず、打つ手がない状態」としている。
中城村の村道の、長さ約80メートルにわたる崩落。
その後、土砂崩れの範囲村道脇の民家にまで迫っており、民家も崩れ落ちそうな状態だという。
また、那覇市首里鳥堀町のマンション。
地盤沈下や建物の基礎部分への亀裂などによって、倒壊の可能性があるという。
「いずれも、放置すると危険で、沖縄県警や消防が警戒を続ける」(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060616-00000179-kyodo-soci
しかし、16日になって初めて対策会議が開かれるというのは、何だろう?
中城村の道路崩落、10日だったはずだ。
つまり、もう1週間近くたっている!
もちろん、その間放置されていたわけでないことは知っている。
(内地でも、いまやニュース番組が10分幅の特集を組んで伝えている)
二次災害の危険性を避けるために、大掛かりに動けなかったこともわかる。
しかし、県レベルによる対策会議が、きのうになって初めて開かれたというのは遅すぎる!
さらに、その会議への出席者のコメントが「応急処置しか取れず、打つ手がない」とは。
それが「事実」であったとしても、バカ正直すぎるのではないか?
「対策会議」なのだから、何らかの「対策」を打ち出すべきだろう。
そのことによって、県民の不安を少しでも取り去ろうと試み、
被災者の苛立ちを抑えようとするのがスジというものではないのか?
おそらく、「対策会議」の存立基盤があいまいなんだろうね。
だから、責任問題になるようなことが(言いたくても)言えない。
しかし、だったらそもそも「対策会議」など開く意味がない。
阪神大震災以来繰り返し指摘されてきた危機管理の空白を、また見る思いがする。
そして、沖縄というのは、(行政として)じつは内地以上の惰眠体質なのかと疑う。
長く続いた渇水も、狂奔的なダム建設で、ここしばらくは無縁の年が続いてきた。
米軍関係の事故が起きても警察すらパージされるので当事者意識が育たない。
台風災害に対しては危機管理が行き届き、沖縄で犠牲者が出ない話は有名だ。
それらがあいまって、台風以外の災害に、きわめてもろい体質を作り出してきたのではないか?
そんなことを考える。情報不足と不勉強による過剰反応であればいいと思う。